日本が誇るアニメの一つが、ジブリ作品。私たち日本人でも、実はどんな場所がモチーフになっているのかよく知らないのでは?ここでご紹介する場所に行けば、アニメの世界に浸れること間違いなしです。
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「千と千尋の神隠し」の油屋は愛媛・道後温泉にあった
千尋が迷い込んだ、どこか懐かしいような、でも幻想的な世界の雰囲気。その中でも湯屋である「油屋」の造りによく似た建物が、愛媛県の道後温泉にあります。
その名も「道後温泉 本館」。
海外の雰囲気も参考にしているので、全く同じとも言えませんが、夜のライトアップされた外観などは、じわじわと映画を思い出させてくれます。
館内の造りも、畳の部屋や浴場に、それぞれのシーンが思い浮かびます。
明治に改築された建物だからこそ、古き良き雰囲気の中にエキゾチックさが残されているのかもしれません。
自然の神々の存在を感じる「もののけ姫」のルーツ
人が踏み入れないような大自然の中で生きる「もののけ姫」。岩に生えた苔の緑が何とも美しいこの映画の舞台は、鹿児島の南にある屋久島。世界遺産でもあるこの島の自然に、宮崎駿監督は何度も足を運んでこの映画を作ったとか。
パワースポットとしても人気の高いこの屋久島、一度入れば今にもサンや山犬が木の陰に見えそうなほど、忠実に映画で再現されていると感じるのではないでしょうか。
意外にも北海道が舞台は初めて「思い出のマーニー」
北海道がモチーフのジブリ作品はこの映画が初めてだそうです。詳しくは、日本最大の湿原である釧路湿原。特に、湿原と空の色がとけ合うような表現なども、本物の釧路湿原の美しさを余すことなく表現しています。
アンナとマーニーがボートに乗っているシーンは、藻散布沼を参考にしたようです。
他にも、太平洋を一望できる霧多布岬や、釧路の港町もぜひご覧ください。
明治三大庭園の床下には「借りぐらしのアリエッティ」
かわいい小人たちの暮らしは、大きな庭が舞台。庭と共に大きなお屋敷が登場しますが、そのどちらも兼ね備えているのが青森県平川市の「盛美園」。
庭園は明治35年から9年かけて作られ、三大庭園の一つとされています。映画では荒れた庭として描かれていますが、こちらの美しい庭にも小人たちがいるかも、と想像して歩くのも楽しいのでは。
その中に佇む「盛美館」は、明治41年に建てられました。一階は和風、二階は洋風の内装が施されています。
広島の港町をフルに生かした「崖の上のポニョ」
この作品は、広島県福山市の鞆の浦という町が参考になっているようです。
瀬戸内海の中心にあるこの港町は、上げ潮と引き潮のタイミングを見る「潮待ち・風待ち港」と言われ昔から栄えたそうです。
ポニョの家のモデルになったという楢村美術館という場所もおすすめ。美しく佇む洋館で、絵画鑑賞しながら映画を思い出すのも楽しいかもしれません。
かつて朝鮮通信使が、「日本一景色が美しい」と褒めたたえた鞆の浦の風景もご覧ください。