ルーマニア中部に位置するトランシルバニア地方は、ローマ帝国崩壊後に様々な王国・帝国の一部となったため現在では多様な民族・宗教生活が形成されています。
建物もローマ様式やバロック様式、ロココ様式と入り交じり、まるで物語の中に迷い込んだかのような街並みが現存している都市でもあるんです。
今回は、そんな独特な歴史を持つトランシルバニア地方のおすすめ観光スポットをご紹介しましょう!
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ブラン城(ブラン)
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ブラショフ市近郊のブラン城は14世紀に建てられた石造りの城で、19世紀末に発表された小説・吸血鬼ドラキュラが居城するモデルになったため「ドラキュラ城」としても有名です。
現在は博物館として公開しており、王の執務室や地下牢、拷問器具などが展示されています。
崖の上に建つこの城を仰ぎ見ると古城の美しさと歴史を感じることができますが、城からの眺めも抜群で、まるで中世の世界に迷い込んだかのような錯覚を覚えますよ。
黒の教会(ブラショフ)
黒の教会は、ウィーンからイスタンブールにかけての地域で最大のゴシック教会です。
元々は「聖マリア教会」という名でしたがハプスブルク家とオスマン帝国間の戦争で火災に遭い、真っ黒に焦げてしまったため「黒の教会」と呼ばれるようになったんだとか。
教会の堂々とした佇まいはもちろんですが、教会内部にあるルーマニア最大の約4,000本のパイプを使用したパイプオルガンや、トルコ・アナトリア産の絨毯も必見ですよ。
ビエルタン要塞教会 ビエルタン村
戦いに備え堅固な城壁を造る財力のない小さな村は、教会を中心に立てこもれるように防備を施したのが要塞教会で、トランシルバニア地方には300ほどもあったそうです。
現在は7つの村が世界遺産登録されていますが、最初に登録されたのがビエルタン村の「ビエルタン要塞教会」でした。
三重の城壁で守られた聖堂は15世紀に建てられたもので、礼拝室のドアにはとても複雑な造りをした鍵がついています。
500年前に作られたこの鍵は今でも正確に作動するそうなので、観光の際はぜひチェックしてみてください。
また、教会の裏側には離婚を考える夫婦が数週間、2人きりで過ごしお互いを見つめ直す「愛の回復小屋」と呼ばれる一軒家があります。
過去300年間、数多くの夫婦がこの小屋で過ごしましたが、離婚に至ったのはたった1組だけだそうですよ。
今回は、独特な歴史のあるトランシルバニア地方のおすすめ観光スポットをご紹介しました。
ルーマニアにはまだまだ人気の観光スポットがたくさんある魅力的な国です。
ぜひルーマニアを訪れたらトランシルバニア地方を中心に、様々な地域を巡ってみてください。